私に取っては外れでした。特にこれといっておいしいところなし。
端的に本の内容を言えば、従来のような、報告連絡相談などという、Face to Faceに頼る業務の進め方だけではなく、情報の共有や進捗状況の可視化など、IT化しろ、ということ。
要するに、進行状況とかそんなものは、グループウェアとかいれて各自が決められたところにアップして、それを確認したらわざわざ口頭で報告とかしなくていいじゃん、と言う話。
まったくもってその通りで、今更か、という感じもします。
が、確かに、今更のはずなのに、結局のところ、出来ない人が居るんですよね。
実のところ、業務のIT化というのは、そんなに難しい訳では無かったりします。
少し前なら、技術者が居なければ出来なかった事も、今では無料、ないし、かなり安価で行う事が出来る。
全体的に使い勝手も向上していますし、やろうと思えば、確かに、できる。
しかし、現実問題出来ないのは、それに対応出来ない人がいる、ということです。
それが平社員ならまだしも、社長とかだったら最悪です。インフラが利用出来ない(利用しようという気もあんまりない)人間が居るだけで、全体の効率性はがくんと落ちる。
それでも、こういう本を読む人は、まあ、まだマシなほうで、変にやる気を出しちゃったりすると鬱陶しいわけですが、やる気がないよりはよほど良い(笑
問題は、そういう気すら無いし、指摘されるまでまったく想像の埒外である、という人のうち、席次が高い人とかなんですよね……。
この手の人は教えても「面倒だ」と言うだけでやるのをやめたりしてしまう。そうすると、想定しているフローから漏れるので、皆仕方なく例外的にその人の手法に合わせた対応を取らなければならなくなり、結果、何の為に業務システムを入れたのかがわからなくなる、という……。
本としては非常に良本だと思います。
ただ、ポジションによっては本書で提供されているような解決方が取れない会社はあると思います。
もっともそれを換骨奪胎するところに、「上司」が存在している意味があるのですが。
業務がぐちゃぐちゃで、非効率でどうにかしたい!と言う人にはいいと思います。
ガラパゴス上司に【なる】ための10の法則
1 本を読まない
2 「自分と同じことができるだろう」と期待する
3 「がんばれ!」が口癖
4 「いいメンバーがいない」と思っている
5 モチベーションを上げようとする
6 考え方を変えさせようとする
7 ホウレンソウに時間をかける
8 何度も同じことで怒る
9 「ITスキルは仕事に関係ない」と思っている
10 外部要因思考
ところで、本書はメールベースの業務を排除すべき、的な感じで書いています。
個人的には、あんまり同意出来ません。
というのは、社外との遣り取りに「メール」が存在している以上、どうしたって、メールが業務に差し込まれるのは回避しようがないからです。
となると、メールの使い方を改善した方が、下手をすると早いことはあり得る。
思うに、本書で著者が提示しているワークスタイル、というのは、実のところ5年くらい前の状況だと思います。
その頃は、統合されたグループウェアなどを活用することが流行っていたと記憶しています。
今はもっと、変化が早い。下手をしたら、次のプロジェクトに移った時には新しいサービスを導入してプロジェクト遂行していたりする。
私はGoogle Appsを個人的に契約しているのですが、大抵の業務ファイル等もそこに放り込んであります。
メール添付されてくる資料を、一々ローカルで整理していることもなく、Gmailから直で検索し都度、見ていたりします。
そういう管理が難しいファイルは、DropboxやSugarsyncなどを使い、メモなどは全部Evernoteです。
ブラウザも基本はChromeでマシン間で同期させ、アプリケーションはなるべくMac App Storeにあるもので対応します。
メッセンジャーはSkypeなど。
マシンは、iMacとMacBook ProとMacBook Airを併用していますが、どれをつかっても(作業効率はともかくとして)同じように業務が遂行できるようにしてあります。
そしてチームとしては、必要があるときに、タスク共有ツールとかその辺を使います。
これだと、他人の情報整理に左右されず、自分の作業は支障なく効率化出来ます。
常時、複数のプロジェクトを統括していますけれど、特に問題も生じていません。
たいていの場合、私が情報を整理する方が他の人がやるより早いので、結局は私が流しているまとめなおした情報で共有されている、という。
2010年くらいから、どちらかというと、こういう、異質な組み合わせの中での業務遂行を前提とした、情報共有・チームでの業務遂行、という流れになってきているのでは、という風に感じています。
そもそもプロジェクト事に構成するメンバーが違う事など当たり前なので、「じゃあグループウェアで」という事を始めると、新規メンバーに毎回操作の説明が必要になります。
長期プロジェクトならともかく、短期プロジェクトの多い昨今、一々そんなことしていられないわけですよ。マニュアルを作っておけ、という話かも知れませんが、そのマニュアルをメンテするのに非常に時間がかかる(笑
そんなわけで、精神はともかくとして、「今」出された本としては、ちょっと「古い」という感が個人的にはします。
まあ、とはいっても、プロジェクトメンバーが皆、自分の業務スタイル改善マニア、ってわけでもないので、やっぱりグループウェア的なものを使わざるを得ない事はあるのですが。
○目次
CHAPTER1 ガラパゴスマネージャーになるな!
CHAPTER2 変化の時代―マネージャーのサバイバル・スキル
CHAPTER3 フレームワーク仕事術への進化
CHAPTER4 フレームワーク仕事術のメリット
CHAPTER5 クラウドでフレームワークを実践する