2011.09.26
詭弁論理学:読んだ本
なかなか面白かった。
基本的には論理詐術を基礎とした、詭弁を扱った本で、交渉術としての詭弁などとはあんまり関係がない。この手の理屈を現実に持ち出しても、一蹴されるのが常だと思う(ちょうど、本書中に紹介されている寅さんが、理屈を蹴り飛ばすように)。
概ね論理パズルなどの言葉遊び的な感じ。ただ、解説などは非常に論理的です。
前半には詭弁や強弁そのものについての論評なものもあります。
振り返ってみると、現代は割と詐術にとっては不幸な時代かな、と思います。
例えばネットに出された言説に、すり替えや論理矛盾があれば、必ず誰かが指摘するわけで(見る人がすくなくて見過ごされることはあるとおもいますけれどね)。
それは、正当な議論にとっては非常に良いことですが、一方で、「記録に残らない」場所は、まだやっぱり詐術や詭弁の温床だし、むしろネットで訂正される詭弁や詐術に「慣れ」すぎて自分でどこがおかしいのか気付かず、かえって危険、という面もありそうな気もします。
本書とは直接関係ないけど。
「詭弁の特徴15条」
真っ当な意見と見せかけ、実は詭弁で論点をはぐらかす輩が多々おります。
皆様も以下の「詭弁の特徴15条」を覚え、そういう輩を排除しましょう。例:「犬ははたして哺乳類か」という議論をしている場合、
あなたが「犬は哺乳類としての条件を満たしている」と言ったのに対して否定論者が…1:事実に対して仮定を持ち出す
「犬は子供を産むが、もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」
2:ごくまれな反例をとりあげる
「だが、時として尻尾が2本ある犬が生まれることもある」
3:自分に有利な将来像を予想する
「何年か後、犬に羽が生えないという保証は誰にもできない」
4:主観で決め付ける
「犬自身が哺乳類であることを望むわけがない」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「世界では、犬は哺乳類ではないという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「ところで、カモノハシが卵を産むのは知っているか?」
7:陰謀であると力説する
「それは、犬を哺乳類と認めると都合の良いアメリカが画策した陰謀だ」
8:知能障害を起こす
「何、犬ごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「犬が哺乳類なんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
10:ありえない解決策を図る
「結局、犬が卵を産めるようになれば良いって事だよね」
11:レッテル貼りをする
「犬が哺乳類だなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「ところで、犬がどうやったら哺乳類の条件をみたすんだ?」
13:勝利宣言をする
「犬が哺乳類だという論はすでに何年も前に論破されてる事なのだが」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「犬って言っても大型犬から小型犬までいる。もっと勉強しろよ」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「犬が哺乳類ではないと認めない限り生物学に進歩はない」
○目次
議論の種々相
強弁術
強弁術の誕生 / 小児型強弁術 / 二分法 / 相殺法 / 強弁術の総括
詭弁術
詭弁術の誕生 / 強弁との境 / あてにならない話 / 論点のすりかえ / 主張の言いかえ / 消去法 / ドミノ理論 / 詭弁術の総括
論理のあそび
やさしいパズル / 説得ということ / 上級パズル / 四十人の貴族とその従者 / 理髪師のパラドックス / 自己矛盾を利用したパラドックス / 死刑囚のパラドックス
〈付録〉鏡をめぐっての会話






















